内政部警政署(日本の警察庁に相当)刑事警察局は24日、フィリピンの警察当局が武器と麻薬の売買及び殺人事件に関与したとして指名手配していた重要な容疑者を台湾で逮捕したと明らかにした。それによると、刑事局は今年4月30日、フィリピンの警察当局麻薬取締チームから捜査協力の依頼を受けた。内容は、フィリピンのドゥテルテ大統領が重要な麻薬犯罪者とするRicardo Parojinog容疑者とその妻を逮捕すること。
Ricardo Parojinog容疑者はフィリピン南部の犯罪組織、Kuratong Balelengの中心人物で、南部の都市での市議会議員でもある。違法な武器の売買や殺人事件にかかわった疑いでフィリピンの警察当局が指名手配していた。フィリピンが麻薬の撲滅に向けて進める「麻薬戦争(Drug War)」行動において、同容疑者はドゥテルテ大統領による「麻薬事件に関係する政治家リスト」に入っており、フィリピンの警察当局にとって最高金額の500万ペソが懸賞金としてかけられていた。
Ricardo Parojinog容疑者は指名手配を受けてから台湾に密航して潜伏。内政部警政署刑事警察局が調査したところ、Ricardo Parojinog容疑者の妻がこれまでに台湾にやって来て、台湾南部・高雄市内のホテルで対面していたとの情報を得た。これを手掛かりに3週間近い張り込みを続けた結果、5月22日にRicardo Parojinog容疑者の潜伏先を確定するのに成功、23日夜に台湾南部・屏東県東港鎮の明徳路にある民家でついに同容疑者を逮捕した。
Ricardo Parojinog容疑者は取り調べに対して、昨年10月に20万ペソを支払い、漁船で台湾に密航したと認めているという。
取り調べ後、Ricardo Parojinog容疑者は出入国及び移民法違反の疑いで屏東県地方検察署に身柄を送られる。また、台湾における同容疑者の協力者についての捜査も継続されるということ。